完成見学会に行くメリットは?モデルハウスとの違いや参加する際のポイントも紹介
完成見学会は、住宅の購入を検討する際の重要なイベントです。実際に建築した注文住宅を見ることで、カタログや資料では分からない情報が手に入ります。
この記事では、完成見学会と住宅展示場やモデルハウスとの違いや参加するメリットなどを解説します。完成見学会に行く予定のある方は、ぜひ参考にしてください。
目次
完成見学会とは
完成見学会は、実際の注文住宅を完成直後に見学できるイベントです。新築の家を実際に見学できるため、空間の感じや生活のイメージがしやすく、家作りのインスピレーションを得られます。これから家を建てたいと考えている人にとって、完成見学会は貴重な情報収集の場となるでしょう。
住宅展示場との違い
住宅展示場は、複数のハウスメーカーが見学用に建てた家がある場所です。複数のハウスメーカーの住宅を見学できるため、それぞれの特徴を比較しやすいです。ただし、各ハウスメーカーが自社の特徴をアピールするために建てているため、実用性はありません。
一方、完成見学会は実際に誰かが住む家を見学できます。住宅展示場と違って、実際の住まいとしての機能性などをリアルに感じられます。
モデルハウスとの違い
モデルハウスは、ハウスメーカーが自社の技術やデザインをアピールするために建てた見学専用の家です。ハウスメーカーの敷地内などに、単独で設置されています。
住宅展示場と同じく、見学用に建てられた家になります。また、モデルハウスではひとつのメーカーの住宅を見学するため、住宅展示場のように複数のメーカーの建物を比較できません。
完成見学会には参加すべき?
完成見学会は、以下のような人におすすめです。
・これから家を建てたいと考えている人
・建築のプロに相談してアドバイスを受けたい人
・実際の住宅設備を見学したい人
・住宅の素材を実際に触ってみたい人
完成見学会は、実際に人が住むことを前提に設計された家を体験できます。カタログや写真だけでは伝わらない素材の質感や雰囲気を肌で感じられることがメリットです。
さらにハウスメーカーや施工者と話せる機会でもあります。家を建てるうえで悩んでいることを相談できる絶好の機会です。これから家を建てたいと考えている人は、完成見学会にぜひ参加してみましょう。
完成見学会に参加するメリット
完成見学会では実際に住む家を見学できるため、これからの住まいづくりに役立ちます。ここでは、完成見学会に参加する具体的なメリットについてお伝えします。
実際に人が住む家の性能が確かめられる
完成見学会では、実際に人が住む新築の家を見て確かめられることがメリットです。たとえば、リビングは十分な広さだと思っていても、実際に建てた住宅を見ると狭く感じることがあります。実際の家を見ることで、こうしたギャップを埋められます。
また断熱材や窓の性能、日当たりなど、実際の住まいとしての機能性を肌で感じられることもメリットです。耐震性やエネルギー効率の高さといった見えない部分の性能についても、専門家から直接説明を受けられます。
実際の暮らしをイメージしながら見学できる
完成見学会では、実際の生活を想像しながら見学できます。リビングの広さやキッチンの機能性、子ども部屋の配置など、日々の生活の中でどのように空間を使うかを具体的にイメージできることがメリットです。自分や家族にとって、本当に必要な住まいの条件を見極める手助けとなるでしょう。
メーカーの担当者に質問できる
完成見学会では、ハウスメーカーの担当者と直接話せることがメリットです。いざ家を建てるとなると、多くの疑問がでてくることでしょう。ハウスメーカーの担当者と話すことで、疑問が解消されます。
また建材の種類やメンテナンス方法、カスタマイズについてなど、カタログやホームページでは分かりにくいことを聞けることもメリットです。直接コミュニケーションを取ることで、より安心して家づくりを進められるでしょう。
完成見学会でチェックすべき14のポイント
完成見学会では、ただ見るだけでなく将来の住まいの機能性や快適性をじっくりと確かめることが重要です。ここでは、完成見学会でチェックすべき14つのポイントをご紹介します。
土地の広さ
完成見学会では、土地の広さがどれくらいかを確認しておきましょう。もしすでに土地を購入しているのであれば、どれくらいの大きさの家が建てられるのかという目安となるでしょう。
まだ土地を購入していないのであれば、どれくらいの広さが必要なのかをチェックしておくことが大切です。「庭を作りたい」「車を複数台止める場所がほしい」といった具体的な希望があるのであれば、どれくらいの広さが必要になるのかを実際に見て確かめておきましょう。
建物の大きさ
同じ土地の広さでも、建物の大きさで庭の広さが変わってきます。見学して「建物が思ったよりも小さい」と感じるのであれば、庭を狭くする目安になるでしょう。
逆に「建物が大きすぎる」と感じるのであれば、庭や駐車場を広くできます。土地の広さと建物の大きさの比率を参考にして、建物の大きさを考えましょう。
住む人の家族構成
見学する住宅の家族構成を聞いておくことも大切です。もし同じ家族構成なら、生活するのに充分な広さであるかを参考にできます。ただし家族構成は、将来の変化を見据えておくことが大切です。
たとえば「子どもの成長に合わせて部屋を分けたい」「老後は同居するかもしれない」といった可能性があるのであれば、部屋数を多くしなければいけません。ライフステージに応じた柔軟な住まいづくりを想像しながら、見学することがポイントです。
建てる際にこだわったポイント
注文住宅は、住む人のこだわりが詰まった住まいです。デザインや建築の素材、間取りなど、こだわったポイントがあることでしょう。こだわりのポイントを叶えるために、ハウスメーカーとどのようなやり取りをしたかなどを確認しておきましょう。
設計で工夫したところ
限られたスペースを最大限に活用するためには、設計段階で工夫が必要です。たとえば「リビングを広く取りたいため、収納スペースを工夫した」といったように、工夫した点があるはずです。過ごしやすくするための工夫を直接確認することで、自分たちの家づくりに役立てられます。
外観
完成見学会では、外観のスタイルや使用されている素材、色の組み合わせなど、家全体の印象をチェックできます。モダンやクラシック、和風など、さまざまなデザインの中から、自分たちの好みに合ったものを選ぼうとしていることでしょう。
しかし、利用したい素材が実際に使われているのを見ると、イメージが違うことも多いです。どのような素材やデザインを取り入れたのかを確認して、改めて自分たちがどういった家を建てたいのかを考えましょう。
間取り
完成見学会では、実際にその空間を歩きながら、家族構成やライフスタイルに合った間取りかどうかを確認できます。朝起きてから夜寝るまで、どのような生活を送っているかを具体的に想像しながら、間取りを確認しましょう。
生活動線
生活動線とは、家の中での日々の動きを現した動線のことです。生活動線が悪いと生活しづらくなってしまいます。たとえば、1階に洗濯機があるのに2階に干す場所があると、重い洗濯かごを持って移動しなければいけません。
また子どもの寝室の横にキッチンを配置すると、夜に起きてしまうことも考えられるでしょう。そのため生活動線を考えながら、日常生活がスムーズになる設計を考えることが重要となってきます。
収納スペース
完成見学会では、さまざまな物を整理整頓するための収納スペースがどれだけ用意されているか、またその使い勝手はどうかを確認することが重要です。収納スペースの量と質は、住まいの快適性に直結するためです。
隠れた収納スペースや、空間を有効活用するためのアイデアが取り入れられていると、日々の片付けが楽になります。生活感を隠しながらもアクセスしやすい配置になっているかを見極めながら、参考にしましょう。
耐震・断熱・省エネなどの性能
家を建てる時に見落としがちなのが、耐震や断熱、省エネといった家の性能についてです。長期的に住むのであれば、安全性やコストを考慮することが重要になってきます。
専門的な話のため、自分で調べるには限界があるでしょう。ハウスメーカーに確認しながら、どのような技術を取り入れるとよいかをチェックしましょう。
オプション変更したところ
オプション変更で標準仕様からアップグレードすることで、より快適で個性的な住まいを実現できます。たとえばキッチン台をオーダーメイドにしたり、床暖房の機能を追加したりできます。
完成見学会では、どのようなオプションに変更したのかを実際に確認できます。どのようなカスタマイズができるのかを確認して、自分たちもオプション変更するかを考えましょう。
外との気温差
外との気温差は、家の断熱性能を直接感じられる重要なポイントです。完成見学会では、季節に関わらず快適な室内温度を保てているかを確認しましょう。
あえて外気温が高い日や低い日に見学することで、断熱材の質や窓の二重サッシなど、断熱性があるかを実感できます。
各部屋の日当たり
完成見学会では、とくにリビングやダイニングなど、日中時間を多く過ごす部屋の光の入り方をチェックしましょう。日当たりは、明るくて温かみのある空間を作り出すだけでなく、省エネの観点からも重要です。
また、日当たりがよいと感じる時間帯に見学会に参加することで、実際の光の量や角度を体感できます。
内装の仕上げ
内装の仕上げは、住まいの質感や雰囲気を決定づける要素です。完成見学会では、壁の材質や床材、照明の配置や種類など、細部にわたる内装の仕上がりを確認できます。
メンテナンスのしやすさや長期間にわたる耐久性も確認しながら、内装をチェックしましょう。
完成見学会に参加する際の事前準備
完成見学会に参加する前には、効率的に情報を得るための準備が必要です。ここでは、完成見学会に参加する際に準備しておくべきことをお伝えします。
質問をリストアップしておく
完成見学会は、ハウスメーカーのスタッフに直接質問できる貴重な機会です。あらかじめ気になる点や疑問に思っていることをリストアップしておきましょう。
たとえば、使用している建材の種類や耐震性能に関すること、メンテナンスの頻度や方法など、具体的な質問を用意しておくことで、見学会の時間を有効に使えます。また、回答をメモする準備も忘れないようにしましょう。
写真撮影の可否を確認しておく
完成見学会を訪れる際には、写真撮影が許可されているか事前に確認しておくことが大切です。写真は後で家族と共有したり、ほかの住宅と比較検討したりする際にとても役立ちます。
完成見学会の場合は、大切なお客様のお家をご厚意で見学させて頂くため撮影NGの会社も多いです。
ただし、撮影が許可されている場合でも、プライバシーに配慮した撮影を心がけましょう。撮影可否のルールを守ることは、ほかの参加者や主催者への大切なマナーになります。
事前に予約をしておく
多くの完成見学会では、事前の予約が必要です。とくに人気のある物件や限定公開の見学会の場合、すぐに予約が埋まってしまうこともあります。気になる完成見学会があれば、速やかに予約しましょう。
また、予約時には参加者の人数や見学希望の時間帯も伝えておきましょう。さらにとくに聞きたい点や見たいポイントを伝えておくと、より充実した見学が期待できます。
完成見学会に参加するときの持ち物
完成見学会に参加する際、持っていくと便利なアイテムがいくつかあります。ここでは、準備しておくべき持ち物をリストアップします。
カバン・クリアファイル
見学会で受け取るパンフレットや資料、メモ書きなどを整理して持ち帰るために、カバンとクリアファイルを持参すると便利です。クリアファイルは、受け取った資料をその場で分類し、後で見返しやすくするために役立ちます。
また、カバンは両手が自由になるリュックタイプがおすすめです。見学中にメモを取ったり、荷物の落下防止にもなります。壁などに当たらないように気を付けましょう。
筆記用具
見学会で気になった点や、後で確認したい情報をメモするために筆記用具は必須です。ボールペンだけでなく蛍光ペンもあると、重要なポイントを後で見返しやすいでしょう。
靴下
多くの完成見学会では、室内を見学する際に靴を脱ぎます。清潔感を保つために、穴の開いていない綺麗な靴下を履いて行く、もしくは替えの靴下を持参しましょう。
手袋
完成見学会が冬の場合は、室内で手先が冷えるため薄手の手袋を持参しましょう。また、手袋を着用することで、設備に触れる際にも指紋を残さずに済みます。清潔感を保ちつつ、細かい部分のチェックにも最適です。
メジャー
実際の家具の配置やカーテンの長さなど、具体的なサイズを知りたい場合にメジャーが便利です。完成見学会では、空間の大きさや設備の寸法を正確に把握できます。
ポケットに入るコンパクトな巻き尺や、デジタルメジャーを持参することで、後で家具やカーテンを選ぶ際の参考になるでしょう。
注意)勝手に使用せず、しっかりと許可を取りルールを守った行動をしましょう。
地図(必要に応じて)
完成見学会の会場が初めて訪れる場所である場合や、複数の見学会をはしごする予定がある場合は、地図を持参すると便利です。スマホの地図アプリも便利ですが、電池の消耗を心配する場合や、電波の状況が不安定な地域では、紙の地図が役立ちます。
さらに見学会の場所や最寄りの駅、駐車場の位置などを事前にチェックしておくと、当日スムーズに移動できます。
完成見学会に参加する際の注意点
完成見学会では、住居を綺麗に保つためにマナーやエチケットを守ることが大切です。参加する際には、以下の点に注意しましょう。
設備に許可なく素手で触らない
完成見学会では、展示されている設備を触って確かめたいことでしょう。しかし、許可なく触れることは避けましょう。
勝手に触れて壊してしまっては、取り返しがつかないことになってしまいます。また、指紋が残りやすい素材にも注意が必要です。
見学する住居は、オーナー様が新生活を送る大切な住まいです。見学前には指示をよく聞き、必要に応じて手袋を使用するなど、設備を綺麗に保つための配慮を忘れないようにしましょう。触れてはいけないと言われたら、絶対に触らないようにしましょう。
子どもから目を離さない
子どもを連れて完成見学会に参加する場合は、常に子どもを見ておくことが重要です。なぜなら小さな子どもは好奇心旺盛で、予期せぬ行動をとることがあるためです。
展示品を壊したり怪我をしたりしないように「手をつなぐ」「抱っこする」などして管理を徹底しましょう。注意しても走り回るようであれば、外に連れていきましょう。
見学会では静かな環境を保つことが望まれるため、ほかの参加者や住宅の雰囲気を乱さないように配慮することも大切です。住居を見ることに夢中になりがちですが、子どもを連れて行く時は目を離さないようにしましょう。
荷物はコンパクトにまとめる
完成見学会を訪れる際には、荷物はできるだけコンパクトにまとめ、動きやすい状態を保ちましょう。大きな荷物は移動の際に邪魔になるだけでなく、狭いスペースではほかの参加者や展示物にぶつかる可能性があります。
また複数の完成見学会に行く場合は、荷物が重いと肩や腰を痛めてしまうこともあります。必要最低限のアイテムを選んで持参し、見学会を快適に楽しみましょう。
写真を撮る際は許可を得る
完成見学会では、記録のために写真を撮りたくなる場面が多くありますが、必ず事前に撮影許可を得ることが重要です。撮影が禁止されている場所や、プライバシーに関わる空間もあるため、主催者の指示に必ず従いましょう。
許可を得た上で撮影する際にも、フラッシュの使用や大きな音が出る機能は避け、ほかの参加者の迷惑にならないよう配慮が必要です。記録を残すことは大切ですが、マナーを守って見学しましょう。
トイレは事前に済ませておく
完成見学会の会場によっては、トイレが利用できない場合もあります。トイレを我慢しながら見学すると、集中できないでしょう。
しかし、見学中にトイレを探しに行くのは時間のロスになるだけでなく、見学の流れを妨げる可能性もあります。次の予約が入っている場合は、見学時間が短くなることもあるでしょう。
そのため、見学会に出かける前に自宅や公共のトイレで済ませておくことが望ましいです。トイレを事前に済ませて、住まいをゆっくり見学しましょう。
許可された場所以外で飲食しない
完成見学会の会場内での飲食は、基本的に制限されていることが多いです。とくに、展示されている住宅内では、清潔さを保つために飲食を控えなければいけません。
もし飲食が必要な場合は、許可された休憩スペースや外のエリアを利用しましょう。無断で飲食することは、設備や家具を汚す原因になりかねず、ほかの参加者や主催者に迷惑をかけてしまいます。
見学会のルールを守り、快適で清潔な環境を保つために協力しましょう。
次にこちらでは、家購入時の注意点を解説します。理想の住まいに役立つ内容となっていますので、ぜひご覧ください。
まとめ
完成見学会は、住宅購入において重要な情報を得るための貴重な機会です。実際の住宅性能や生活空間を確認できるため、家を建てる時の参考になります。見学だけではなく、ハウスメーカーの担当者に質問することも大きなメリットです。
完成見学会を活かすために、事前に質問リストや持ち物を準備しておきましょう。また完成見学会では、マナーを守ることも大切です。
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完成見学会は、注文住宅の購入に向けた重要な一歩です。参加する際のポイントをしっかり押さえて、マナーを守って見学しましょう。