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太陽光パネルの設置はデメリットしかない?12の注意点とメリットを解説

太陽光パネルの設置はデメリットしかない?12の注意点とメリットを解説

太陽光パネルの設置を検討する際は、そのメリットとデメリットを十分に理解する必要があります。クリーンエネルギーの代表格である太陽光発電ですが、注意すべき点も少なくありません。

この記事では、設置費用や発電効率の問題、意外な近隣トラブルなどの注意点を詳しく解説します。その一方で、電気代の削減や環境への貢献といった魅力的なメリットも紹介します。

 

太陽光発電の可能性と課題をバランスよく理解し、太陽光パネルの導入を検討しましょう。

 

太陽光パネルのデメリット

太陽光パネルの導入には、環境への貢献や電気代の削減といった利点がある一方で、デメリットも存在します。ここでは、太陽光パネルのデメリットを解説します。

 

設置に高額な費用がかかる

太陽光パネルの導入で最初に直面する課題は、高額な初期投資です。経産省のデータによると、2023年における住宅用の太陽光発電の設置費用は、新築の場合で1kWあたり平均28.8万円でした。

 

将来的に電気代の削減が見込まれるとはいえ、初期投資が高額だと導入が難しいと考える人も多いでしょう。そこで注目したいのは、岡山県の「岡山市住宅用スマートエネルギー導入促進補助事業」です。

 

この制度は、岡山市内で太陽光発電設備を導入する際に1kWあたり2万円、上限10万円までが補助される制度 です。ただし、予算の制限や申請時期によっては利用できないケースがあります。

 

太陽光発電設備を導入する際は、補助金の公式ホームページ をチェックし、導入する時期をよく検討しましょう。

 

くもりの日や雨の日は発電量が落ちる

太陽光発電は、晴れの日は発電量が多くなりますが、くもりや雨の日には発電量が大幅に低下します。岡山県は、日本国内でも比較的日照時間に恵まれた地域 ですが、梅雨時期や台風シーズン、冬季には発電量がどうしても低くなってしまいがちです。

 

この課題への対策として、蓄電池の導入が有効です。晴れた日の余剰電力を蓄え、くもりや雨の日、あるいは夜間に活用することで、より安定した電力利用が可能になります。

 

夜は発電できなくなる

太陽光発電は、夜間に発電できないというデメリットがあります。とくに冬季は日没が早まるため、電力需要が高まる夕方から夜にかけて自家発電による電力供給ができません。

 

対策は、蓄電池システムの併用がおすすめです。ただし、蓄電池の導入には追加コストがかかるため、導入の判断には慎重な検討が必要です。

 

また、時間帯別の電力料金プランを活用し、夜間の割安な電力を効率的に使用する方法も考えられます。電力会社が提供する夜間割引プランなどを上手に利用することで、総合的な電力コストの削減につながるでしょう。

 

屋根に負荷がかかる

太陽光パネルの設置は、屋根に相当な重量負荷をかけます。一般的な住宅用太陽光パネルは1枚あたり があり、パネルの重量が屋根にかかることになります。

 

古い町家や伝統的な木造住宅では、この追加重量が屋根の構造に悪影響をあたえる可能性が高いです。経年劣化や地震、台風などの影響で屋根の強度が低下している場合、パネル設置によって屋根の変形やひび割れ、最悪の場合は崩落するリスクも考えられます。

 

また、パネル設置のための穴あけ作業が必要となるため、適切な防水処理を行わないと雨漏りの原因となる可能性もあります。対策は、設置前に専門家による屋根の耐荷重検査を行うことが重要です。

 

設置できない家がある

太陽光パネルの設置は、すべての家庭で実現できるわけではありません。まず、屋根の向きと傾斜が重要です。

 

理想的には南向きで一般的に が最適ですが、必ずしも理想的な条件を満たせない場合があります。北向きの屋根では南向きに対して発電効率が60〜65%程度 低下する可能性があります。

 

屋根の強度不足も問題です。古い木造住宅や町家では追加の補強工事が必要になることがあり、コストが増大したり、技術的に困難だったりする場合もあります。

 

対策は、まず専門家による現地調査を依頼し、正確に評価してもらうことが重要です。条件が厳しい場合でも、パネルの配置や角度を工夫したり、高効率パネルを使用したりすることで、ある程度のデメリットを補えます。

 

反射光が近隣に迷惑をかける恐れがある

太陽光パネルの設置に伴う予期せぬ問題として、パネルからの反射光による近隣トラブルがあります。とくに問題となるのは、屋根の北面に設置されたパネルです。

 

南からの太陽光が北向きのパネルに当たると、斜め下方向に反射光が発生し、近隣の家屋に迷惑がかかってしまうためです。また、主要道路や線路近くの住宅にパネルを設置する場合、反射光が運転手や電車の運転士の視界を妨げる危険性があります。

 

対策は、太陽光パネルを設置する位置を慎重に検討することです。可能な限り北面への設置は避け、東・西・南面を優先的に利用することが望ましいでしょう。

 

定期的なメンテナンスを必要とする

太陽光パネルの性能を維持するためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。岡山県 ため、粉塵や花粉が堆積しやすく、発電の効率が悪くなりがちです。

 

そのため、定期的にパネルを清掃しなければいけません。また、台風シーズン後のパネルや架台の損傷チェックも重要です。

 

メンテナンスには専門知識や高所作業が必要な場合があり、業者へ依頼するとよいでしょう。自分で行う場合、高所での作業には十分注意して行いましょう。

 

悪徳業者を利用してしまう恐れがある

太陽光パネル設置の普及にともない、残念ながら悪徳業者による被害も増加しています。とくに多いのが、訪問販売による高額契約です。

 

「モニター価格」「限定キャンペーン」「工事費無料」などの魅力的な文句で勧誘し、実際には市場価格を大幅に上回る契約を結ばせるケースがあります。こうした被害を防ぐためには、複数の業者から見積もりを取ることが有効です。

 

岡山県内で実績のある地元業者や全国展開の大手業者など、少なくとも3社以上の見積もりを比較検討することをおすすめします。契約を急かす業者や過度に安い、または高い提案をする業者には注意が必要です。

 

施工不良のリスクがある

太陽光パネルの設置には、高度な技術と経験が必要です。しかし、粗雑な工事を行う業者を選んでしまうと、さまざまな問題が発生する可能性があります。

 

最も深刻なのは雨漏りのリスクです。屋根に穴を開けて架台を固定するため、適切な防水処理を怠ると、雨水が侵入し家屋に大きなダメージをあたえかねません。

 

また、不適切な配線工事は火災の原因になる可能性もあります。さらに、メーカーが定める施工基準を外れた工事を行うと、製品保証が無効になる場合もあります。

 

こういったリスクを回避するには、実績のある信頼できる業者を選ぶことです。複数の見積もりを取り、価格だけでなく施工方法や使用する部材、アフターサービスなども比較検討しましょう。

 

業者が倒産するとサポートを受けられなくなる

太陽光パネルは長期間使用する設備ですが、設置業者の経営状況によっては十分なサポートを受けられなくなるリスクがあります。最悪の場合、工事前に前払いした代金が返還されないこともあります。

 

このリスクを軽減するには、業者選びが重要です。長年の実績がある企業や大手メーカーの認定店を選ぶことで、ある程度のリスクを回避できます。

 

売電価格が年々下がっている

太陽光発電の大きな魅力のひとつは、余剰電力を電力会社に売れる点ですが、売電価格は年々低下傾向にあります。かつては1kWhあたり40円以上で買い取られていた電力が、2023年には16円にまで下落しています。

 

この傾向は今後も続くと予想され、売電による収入は将来的にさらに減少する可能性が高いです。そのため、太陽光発電システムの導入コストと売電収入のバランスが悪化し、投資回収期間が延びる傾向にあります。

 

将来的な売電価格の動向を見据えたうえで、導入を検討しましょう。

 

太陽光パネルのメリット

太陽光パネルの導入には、経済的・環境的・生活品質向上など、さまざまなメリットがあります。ここでは、太陽光パネルのメリットについて解説します。

 

電気代を削減できる

太陽光パネル導入の最大のメリットは、電気代を削減できることです。自家発電した電力を使用することで、電力会社からの購入量を減らせます。

 

たとえば5kWの太陽光パネルを導入して とくに、リモートワークなどで在宅時間が増加傾向にある昨今、電気代高騰の不安を大きく軽減できることは大きなメリットです。

 

ただし、完全に電気代がゼロになるわけではありません。導入を検討する際は、専門家によるシミュレーションで、具体的な削減額を確認しましょう。

 

電気代高騰の影響を軽減できる

2024年現在、日本の電気代はさまざまな要因により高騰しています。しかし、太陽光発電を導入することで、この影響を大きく軽減できます。

 

自家発電した電力は外部要因の影響を受けにくいため、世界情勢の変化や原油価格の変動、為替レートの変動などに左右されません。また、火力発電所や原子力発電所の稼働率の低下による電気料金の上昇も、自家発電分は影響を受けません。

 

太陽光パネルは、将来的な電気代の変動に対するリスク回避策にもなります。とくに電力消費量の多い家庭にとっては、大きなメリットとなるでしょう。

 

停電時にも電気を使用できる

太陽光発電システムの重要なメリットのひとつに、災害時や停電時の電力確保があります。適切な設備を整えることで、自立運転が可能になります。

 

自立運転とは、太陽光発電システムが送配電網から切り離されても独立して動作し続けることです。蓄電池や特殊なインバーターが必要ですが、一度導入すれば、停電時でも自家発電した電気を使用できるため、安心・安全な生活を維持するための強力な味方となるでしょう。

 

売電収入を得られる

太陽光発電システムの魅力的なメリットは、余剰電力の売電による収入を得られることです。再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)に基づき、発電した電気の一部を電力会社に売却できます。

 

2024年度の住宅用太陽光発電(10kW未満)の売電価格は16円/kWhと定められており、この価格で10年間の買取りが保証されています。 また、FIT期間終了後も、新たな買取制度や自家消費型の運用に移行することで、長期的な経済メリットを受けられるでしょう。

 

売電収入は、システムの規模や日射条件、自家消費率によって変動しますが、電気代の削減効果と合わせて考えると、家計にとって大きなプラスとなるでしょう。

 

夏は涼しく冬は暖かくなる

夏場は、屋根からの熱が室内の温度を上げる一因となりますが、太陽光パネルを設置することで遮熱効果を発揮して熱をシャットアウトできます。その結果、屋内が涼しく保たれ、エアコンの使用を抑えられるでしょう。

 

一方、冬場は太陽光パネルが断熱材の役割を果たします。屋根からの放射冷却を防ぎ、室内の暖かい空気が逃げにくくなるため、暖房の効率が向上します。

 

これにより、夏は冷房費の削減、冬は暖房費の削減につながり、年間を通じて快適な室内環境を維持しつつ、エネルギー消費を抑えられるでしょう。

 

補助金で設置費用の一部を補助してもらえる

太陽光パネルを導入する際、多くの自治体が独自の補助金制度を設けており、制度を活用することで、経済的な負担を大きく軽減できます。岡山県では「岡山市住宅用スマートエネルギー導入促進補助事業」を設けています。

 

この制度は 太陽光発電設備を導入する際は、補助金の公式ホームページをチェックし、導入する時期をよく検討しましょう。

 

地球環境へ貢献できる

太陽光パネルの導入は、個人の経済的メリットだけでなく、地球環境保護にも大きく貢献します。太陽光発電は、発電時にCO2を排出しないクリーンエネルギーです。

 

太陽光パネルの導入は、次世代へ持続可能な地球を残すための具体的な行動のひとつとして、社会的にも高く評価されています。環境意識の高い方にとっては、経済的メリット以上に魅力的なポイントとなるでしょう。

 

太陽光パネルはこんな人におすすめ

太陽光パネルの導入は、電気代削減を目指す人や日当たりのよい家に住む人などにおすすめです。ここでは、太陽光パネルの導入が向いている人について解説します。

 

月々の電気代を削減したい人

太陽光パネルは、電力消費量が多く、月々の電気代を削減したい家庭におすすめです。太陽光発電により、電力会社からの購入量を大幅に減らせるため、5kWの太陽光パネルを導入した場合、月々の電気代を30%から50%程度削減できる可能性があります。

 

さらに、余剰電力の売電収入も得られるため、より大きな経済的メリットが期待できます。ただし、初期投資を考慮して長期的な視点で費用対効果を検討することが重要です。

 

日当たりのよい家に住んでいる人

太陽光発電の効率は日照時間に大きく左右されるため、日当たりのよい家に住む方におすすめです。岡山県は年間を通じて日照時間の長い地域のため、非常に効率的な発電が期待できます。

 

また、周囲に高い建物や大きな樹木がなく、一日を通して直射日光が当たる屋根を持つ家屋が理想的です。自宅の条件が太陽光パネル導入に適しているかどうかは、地域密着型の業者に相談するのがよいでしょう。

 

専門家による現地調査と年間発電量のシミュレーションを通じて、導入の適否を判断することをおすすめします。

 

屋根が南向きの家に住んでいる人

南向きの屋根は一日を通して最も長い時間日光を受けるため、発電効率が最大化されます。そのため、立地条件が多少悪くても、十分な発電量を確保できる可能性が高くなります。

 

ただし、周辺環境にも注意が必要です。たとえば、向かいに高層建築物がある場合や、反射光が周囲に影響をあたえる可能性がある場合は、慎重に検討する必要があります。

 

専門家による現地調査を通じて、屋根の向きだけでなく、周辺環境も含めた総合的な評価を受けることをおすすめします。

 

住んでいる家から引っ越す予定がない人

現在の住宅に長期間住み続ける予定がある方には、太陽光パネルの導入がおすすめです。太陽光発電システムの設置には高額な初期投資が必要で、多くの場合ローンを組むケースが多いためです。

 

また、固定価格買取制度(FIT)による売電価格の保証期間は10年間 のため、最低でも10年以上の居住を予定している方が導入に適しています。

 

逆に、近い将来の引っ越しや転勤の可能性がある場合は、投資の回収期間を考慮すると導入のメリットが少ないでしょう。長期的な居住計画と照らし合わせて、慎重に検討しましょう。

 

これから家を建てる予定の人

新築住宅を建てる予定の方にとって、太陽光パネルの導入は絶好の機会です。新築段階から太陽光発電システムを考慮に入れることで、最適な設計が可能になります。

 

屋根の向きや角度、素材を太陽光パネルに適したものに選べるほか、パネルの重量を考慮した構造設計も可能です。さらに、住宅ローンに太陽光発電システムの費用を含めることで、資金計画も立てやすくなるでしょう。

 

新築時の導入は、後付けに比べてコストを抑えられる可能性も高く、長期的な視点で見ると非常に効率的な選択となるでしょう。

 

こちらの記事では、ZEH住宅について解説しています。ZEH住宅とは、家庭で使用するエネルギーと太陽光発電などで創るエネルギーの収支を1年間でゼロ以下にする住宅です。メリット・デメリットや受けられる補助金も取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。

 

まとめ

太陽光パネルの導入は、多くの家庭にとって魅力的な選択肢です。電気代の削減や環境への貢献、災害時の電力確保など、そのメリットは多岐にわたります。

 

とくに、新築住宅の建築を検討されている方にとっては、絶好の機会と言えるでしょう。設計段階から太陽光パネルを考慮することで、最適な導入が可能になります。

 

しかし、その効果を最大限に引き出すには、専門知識と経験が不可欠です。「岡山県の不動産売買情報サイト『岡山で暮らす』」では、岡山県内の不動産情報や、地域に精通した専門家によるアドバイスを提供しております。

 

新築住宅の購入と同時に太陽光パネルの設置をご検討中の方は、ぜひ一度ご相談ください。